精密試作板金加工について

板金加工と一口に言っても製作されるものは様々あります。私たちの日常生活で頻繁に扱うものから、あまり目立ちませんが、世の中になくてはならないものまであらゆるところに板金加工品はあふれています。

求められる耐久強度、精度、自然環境、生産数、コスト等により最適な材質と板厚を選定します。
板厚は厚板から薄板に至るまで多種多様なものがあり、メーカーの設計者様は、どの板厚が最適なのか等、色んなことを考慮し計算して図面化されます。

豪華大型客船、高層ビル、原発・電力エネルギー、大型機械等は災害発生時に人命に直結し、
そのもの自体が大きく、骨格の部分では安全性の高い厚板を用います。一方で自動車、エアコン、テレビ、給湯器などの生活家電は安全性と同時に軽量化が求められるため薄板が用いられます。
それぞれに適した材質を選定し、強度アップを兼ね備えた塑性加工を施した製品づくりを目指されています。また、スマートフォン、電子部品、半導体などは更に極薄板を使って微細な製品づくりを行っており、その一部の分野で弊社も精密試作板金加工品をご提供しております。このように
クレーンで持ち上げる大きなものから、指先サイズ以下の微細なものまで、板金加工品は多岐に
わたります。

もちろんそれらを加工している会社によって保有する工場設備の能力、取り扱い材料のサイズ、
生産台数など様々で加工先によって得意とするものがあります。発注元も加工先の生産能力などを把握し、相互信頼関係を築きものづくりがスムーズに運ぶよう共存共栄を図っています。

それでは弊社が得意とする薄板精密板金加工はについてお伝えします。金属板を外形及び穴の切断加工、曲げ加工、ダボ(突起)出し、タップ・リーマ(ねじ・穴公差)加工、簡易試作金型製作、プレス(絞り)加工、溶接加工、職人技による手修正及び仕上げ加工、最終検査などいくつもの工程を経て所定の形状に完成する製造プロセスです。

私たちの工場では主にレーザー加工機を用いて金属板を切断します。±0.05mmの精密な寸法や
要求される精度の高い部品や製品を作るために活用します。レーザー加工機で切断した製品を納品後にお客様の要望で変更を希望される場合、プログラムの修正のみで簡単に対応することができます。一方で量産金型は簡単に修正することは不可なのでその点においてレーザー加工は自由且つ
スピーディーに対応できるメリットがあります。

精密板金加工は、一般的にコンピュータ-支援設計(CAD)ソフトウェアで作成された設計図やモデルを基に行われます。CADデータを基に、NC(コンピュータ数値制御)機械が使用されることが一般的です。NC機械は、高精度な切断や曲げを実現するために、事前にプログラムされた指示に基づいて作業を行います。弊社のCADの取り扱いは、2次元(2D)データは、DXFかDWG、3次元(3D)データは、STP、X_T、IGESなど様々な拡張子に対応いたしております。また、コンピュータ-支援製造(CAM)システムを使用して、デザインや寸法を決定します。そして、NC(コンピュータ-数値制御)機械やレーザー加工機、マシニングセンタ、プレス機などの専用機械を使用して金属材料を加工します。

精密板金加工には、さまざまな工程や技術が含まれます。例えば、レーザーカット加工はレーザービームを使用して金属板を切断する方法であり、NCプレスブレーキは金属板を曲げるために使用されます。ワイヤー放電加工機は製品や金型をカットします。マシニングセンタは金属の塊から
切削加工を行いますが、弊社は製品というより試作金型を製作することに用いることが多いです。
ダイクッションプレス機では、上下に金型をセットして金属板に一定の圧力をかけ製品をかたちづくります。また、表面処理加工(焼付塗装やメッキ、アルマイトなど)なども板金加工とセットとして一般的な作業で弊社の協力工場に依頼することができます。

精密板金加工は、先に述べた自動車産業、電子機器産業に加え、航空宇宙産業など様々な産業で広く使用されています。高精度な部品や製品を効率的かつ一貫して製造することが出来る為、品質と信頼性の要求が高い産業において重要な役割を果たしています。

こうして薄板精密板金加工における特徴は、高い寸法精度、複雑な形状の実現、優れた仕上げ品質、一貫性のある生産などです。弊社の取り扱い材料としては無垢の鉄、メッキ鋼板(SPCC、SPHC、SECC、SGCC、SS400、ZAM、アルスターなど)、ステンレス(SUS304、316、430、バネ材など)、アルミ(A1100、1050、5052)、銅系(C1100、1020、5210、黄銅など)、
多数取り揃えています。板厚は0.1~6.0mm程度の加工を得意としています。

また、高度な技術と熟練した職人による作業が必要であり、製品の品質を確保するために厳しい品質管理が行われます。弊社のものづくり体制は、一人の職人が自由な発想でプログラムからあらゆる機械を駆使し、機械で出来ない加工は職人技で行い、仕上げに至るまで最後までまごころを込めた製品づくりを行っております。自分で責任を持ってつくることで、出来た時の達成感、お客様から満足の声を聞きますと喜びとやりがいを感じることができる仕事です。薄板精密試作板金のことなら株式会社ワイビィーまでご相談くださいませ。

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