小、中ロット多品種品について
私たちが製作する試作品は小ロット多品種で、とりわけ精密試作板金加工品を扱っており、年間約3,000点の製品を製作しております。お客様が望まれる品質、納期厳守をモットーに必要な数量を製作し、ご提供いたしております。
それでは、小ロット多品種、精密試作板金加工品についてご説明いたします。
大手メーカー様が開発する新商品に於いて、そのプロジェクトを担当する設計者の方にとって、会社の命運を握る大変プレッシャーのかかるお仕事です。全体のデザイン構成から私たちがご提供する板金プレス加工品のみならず、樹脂加工品、ダイカスト品、鍛造品、ゴム製品、ガラス製品など多岐にわたる部品を扱い、それぞれの素材の特徴を活かした設計、製品づくりに励んでおられます。設計者の方々にとって一番気がかりなことは『試作品はできても量産品はうまくできるのかな』と常々口にされておられます。私たちはその心配事を少しでも緩和出来たらという想いで試作品を作る前に図面の形状や寸法公差についてどこまで必要なのか十分にヒアリングします。また、加工後には加工難であった箇所の情報提供など可能な限り設計の方々へフィードバックいたしております。そうした中でそれらの部品を組み立てて様々な試験を重ね、そのたびに部品の設計変更も繰り返し量産化の目途が立つまでに長い道のりが費やされています。そればかりでなく競合他社品の分解分析を行い、他社との差別化を図り自社のヒット商品づくりのため日々ご苦労されておられます。
そのようなお姿を目の当たりにし、メーカー様の量産までのスケジュールをスムーズに進めていただくため、私たちに出来ることは「安定した試作品の品質をほしい納期」を心がけています。商品の発売日は決まっている中で、途中の工程で計画通りにいかないことも予想され、設計者の方にとって試作品の納期はまさに生命線です。
また、お客様の試作の目的、発注数量によって、試作品の加工方法、見積金額が変わってきます。
・精度重視ではなくカタチだけを見たい初期ステージの製品
・図面通り精度重視で量産品に近いステージの製品が必要…等
製作数量は1個から、試作品であっても1,000個程度の加工実績がございます。また、量産までのつなぎとして試作対応で1,000個程度のスポット扱いもございます。
・量産金型を起工していてはイニシャルコスト、管理費、納期、何もかもが相当な負担になってしまう。
・量産業者で依頼したいがほしい納期に間に合わず調整に苦労した。
・受注チャンスを逃してしまった。
・お客様の信用を失いかけた。
など困りごとは過去、現在においてございませんか?
そのようなお困りごとを私どもにお問い合わせいただければきっとお役に立つことが出来るかと思います。新商品が順調に日の目にでること、そしてヒット商品につながれば私たちがご提供した試作板金加工品も少しはお役に立てたかなと幸いに存じます。
ここからは小ロット多品種による考え方、果たす役割など深掘りしたいと思います。2023年に世界人口は80億人を突破しました。これから食糧品に関しては大量消費が予測され、現在、代替え食品が実際に売り出されており、今後も開発が盛んに行われ益々市場に出回ることでしょう。
しかし、食糧品以外のモノに関しては人口増に合わせて確かに多くのモノが必要になりますが、高度経済成長時代の皆が同じものを買いそろえる大量消費の時代から現在は、顧客の要求に合わせてカスタマイズする少量多品種の時代が主流なのかもしれません。その点で製造や生産のプロセスに於いても、製品の種類を増やし、それぞれの種類の製品を小ロット生産することで業者の存在価値は高まります。販売が主流の製造業界において、小ロット多品種の生産手法は相対的に少なく、特定のニーズや市場の変化に対応するために私たちの役割は大いにあると考えます。
小ロット多品種のアプローチでは、生産や製造の現場に於いて、少量の生産ロットで多様な品種を生産する方法や手法のことを考え製品を個別のユニットとして扱います。顧客の要求や好みに合わせて製品を自由にカスタマイズすることが実現可能です。このような個別化の要求は、特に消費者が多様性とオリジナリティを重視する現代の市場にとって重要だと考えます。経済性を追求する傾向がありますが、小ロット多品種では、ニーズの多様化や個別化ニーズに対応するために、生産ロットが少なく加工出来ることで多様な品種を柔軟に生産することが重視されます。
また、ニーズの変動や個別化ニーズに迅速に対応できるため、顧客の要求に柔軟かつ迅速に対応することで顧客満足度の向上が高まります。
このように小ロット多品種は、製造や生産プロセスに於いて、小さなロット(数量)で多くの品種を扱う手法や戦略を考えます。小ロット多品種はニーズの多様性(個々に独自性を重視し様々なバリエーションを要求される)に富み、需要の変化にスピーディーに対応することが出来、果たす役割は今後大いに期待されます。